皆様こんにちは。
今回から数回に分けて「組織文化」について書いていこうと思います。
きっかけは、最近読んだ『両利きの経営』の中で組織文化が大きく取り上げられていたことです。改めて考えてみると、組織文化はとても奥深く、そして「人材定着」に大きな影響を与える重要なテーマだと感じました。
■ 組織文化とは何か
どんな組織にも文化があります。 しかし、いざ言語化しようとすると意外と難しいものです。
組織文化とは、企業のビジョンや戦略を実現するために、経営者が意図的に設計した価値観や行動様式のことです。 経営者が「共通の価値観」を定義することで、組織文化が生まれます。
また、人は組織に入ると、自然に以下のような期待を持ちます。
どんなふうに働けば評価されるのか
どんな行動が歓迎されるのか
どんな人が活躍しているのか
どんなコミュニケーションが普通なのか
これらの期待が「暗黙のルール」として積み重なったものが組織文化です。
■ 組織風土との違い
似た言葉に「組織風土」があります。
組織文化:経営者が意図的に作る価値観・行動様式
組織風土:職員が日々の業務や人間関係から自然に感じる雰囲気
つまり、組織文化を意図的に作ることで、組織風土に反映されていくという関係です。
組織文化は“設計できるもの”。 これは経営者の大事な仕事だと私は考えています。
■ 当社の創業期の組織文化(平成21年)
ここからは、当社がたどってきた組織文化を紹介していきます。
① 創業期の文化:「右向け右」「利用者さんを思いやる」
創業したばかりの頃は、介護保険制度の理解、利用者さんへの接し方、ケアマネさんとの連携など、すべてが手探りでした。 創業者(私の家族)の存在が大きく、まさにトップダウン。「右向け右」で運営していました。
職員は近所の主婦のパートさん数名。小さな組織で、決められたことをその通りに行うというスタイルでした。
ただし、利用者さんを思いやる気持ちだけは全員の共通認識として強く存在していました。
この頃はビジョンや明確なルールがあるわけではなく、創業者の価値観がそのまま組織の価値観になっていました。価値観を伝える手段も、創業者の「感情」が中心だったように思います。
どの会社もスタートアップ時は、経営者の思いに共感した職員がついていく形になりがちです。当社も例外ではありませんでした。
私は、これはこれで小さな組織にとっては立派な組織文化だと思っています。家族経営である時期は、家族の価値観が組織の価値観になりやすく、その価値観に共感できれば職員にとって居心地の良い環境になります。
つまり、この時期の職員の組織に対する期待は、非常にシンプルで創業者の価値観に強く依存していました。
「決められたことをその通りに行えば評価されること」、「利用者さんを思いやる姿勢が何より大切にされること」、「家族的な雰囲気の中で安心して働けること」。そして、明確なルールがない分、創業者の感情が“正しさの基準”になっていました。 小さな組織では、このような価値観の一致が居心地の良さにつながります。
■ 次回予告
この創業期の文化が、どのように変革していったのか。 次回以降、当社の組織文化の変遷を紹介していきます。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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