皆様こんにちは。
今回は、当社が事業拡張期(平成24年)にどのような組織文化の変化を経験したのかをお伝えします。
■ 事業拡張期の文化:「状況に適応する」「利用者さんを思いやる」
この頃、デイサービス事業は順調に利用者が増え、定員いっぱいの日が続くようになりました。そこで本社2階で行っていたデイサービスを1階にも増設し、受け入れ人数を増やすことにしました。
カリキュラムはほぼ同じで、目的は「利用者数の拡大」。職員数は約10名となり、増設から3か月ほどで利用者数は大幅に増加し、収益も向上していきました。
しかし、職員の業務は大きく変化します。送迎回数は単純に2倍となり、フロアの人員配置も変わり、常に忙しさがつきまとう状態でした。それでも職員は、日々変わる情報や業務に必死でついてきてくれました。
当時のデイサービスは入浴・食事サービスがなく、運動機能向上が中心。利用者さんは比較的軽度の方が多く、職員の負担も大きくはありませんでした。
■ 第二の転換期:入浴・食事サービスの開始
経営陣は「利用者ニーズに応えることが正しい」という強い思いを持っていました。そこで、入浴・食事サービスを開始することを決断します。
これにより、
3時間滞在型(午前・午後の入れ替え)
7時間滞在型(1日利用)
が混在するようになり、利用者の介護度も軽度からやや重度まで幅広くなりました。
入浴介助の経験がある職員は少なく、他事業所からレクチャーを受けながら対応。排せつ介助も必要となり、現場はまさに「場当たり的な対応」を求められる日々でした。
■ 負のループ:退職 → 採用 → 退職…
その結果、長年勤めていた職員が次々と退職。慌てて採用しても、また退職してしまうという負のループに陥りました。この状態は1年以上続きました。
経営陣は「いつか落ち着くはずだ」という根拠のない楽観を信じていましたが、現場は疲弊していきます。正しいことをしているはずなのに、なぜかうまくいかない──そんな違和感が常につきまといました。
■ なぜ退職が増えたのか?
もちろん、仕事内容が大きく変わったことへの不満はあったでしょう。
しかし本質はそこではありません。
経営陣が意図して文化を変えたわけではなく、自然発生的に変わった文化と職員自身の価値観が合わなくなったことが大きな理由です。
創業期の「右向け右」の文化は消え、 この頃の文化は 「状況に適応する文化」 へと変わっていました。
■ 事業拡張期の結論
「事業拡張期の組織文化」は、創業期の“右向け右”の文化が自然消滅し、経営陣の意図とは別の方向へ文化が変質してしまった時期でした。
しかもその変質は、事業拡大という“正しいはずの意思決定”が、現場の期待・価値観とのズレを生み、結果として離職という形で表面化したのです。
■ 次回予告
次回は、偶発的に変化した組織文化を、経営陣がどのように「意図する文化」へと導いていったのか──そのプロセスを当社の歴史とともに紐解いていきます。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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