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2025年6月2日月曜日

たからの歩み(目標統一の難関)③

前回投稿からだいぶ間が空いてしまいました。
実は、私事、扁桃腺を切除する手術を受けまして、なかなか体調が安定しなかった今日この頃です。 

さて、続きまして、たからの歩み第三弾です。

規則を作り、ルールが統一されたところで、経営者として何を聞かれても答えられる自信がつきました。次にすることは、働く方の目標を統一することです。

今回は、目標統一の難関を書いていきます。

前回、組織を作る上で重要なことは、目標を統一することであると書きました。とはいえ、毎日仕事をしていて、「今日からわが社は、日本一を目指していきます」のような抽象的な目標では、「へえ、そうなんだ、すごいね」といった感想で終わってしまいます。

働く方にとって、当社に所属しているということは、皆何らかの目的があるはずです。
この頃当社は、社員5名、パート職員10名で運営しておりました。

大前提として、仕事ですので、働いてサラリーを得ることは重要です。その他の目的は皆それぞれです。しかし、働きやすい、働き甲斐がある環境というのは、皆が求めるものですよね。その目的をかなえるために、私は、目標を統一することを考えました。

ここで初めて「経営計画書」を作りました。

普段経営をしていると、外部環境、内部環境の変化などにもまれて組織としての目標を見失いがちになります。
いわば、会社という小さなヨットで太平洋をさまよっているようなものです。従業員さんがオールを持ち、同じ方向に漕がなければ当然、ヨットはふらふらしてしまいます。やがて、従業員さんは気が付きます。このヨットは危ない、または、私はこのヨットには合わない。今のうちに違うヨットに乗り換えようと。

そうさせないように目標を統一し、皆が目指す方向性を決めるものが、経営計画書です。

経営計画書で最初に着手することが、「経営理念」を明文化することです。経営理念は、その組織の存在意義です。経営理念を作成した後は経営ビジョンを作成しました。ビジョンは、将来的に到達したい目標です。

そこから、社員の行動指針を作成して、第一弾経営計画書を作成したのです。
当社の場合、この一連の計画書作成を当時の社員5名全員で行いました。

これがとても良かった。

当時、「こんな感じで経営計画書を作成しますので、毎週水曜日に1時間残業して皆で考えましょう」と呼びかけました。最初は、あまり意見も出ず、「何やんの?早く帰りたいんだけど」といった雰囲気でしたが、初日の後半には、「普段自分たちがどのように利用者さんに接しているか」「この会社はこうなるべきなのではないか」といった前向きな発言が聞けるようになり、1時間があっという間に過ぎるという会議となったのです。

第2回、第3回と回数を重ねるうちに、従業員さんたちの業務に対する意識が変わっていきました。まさに自分たちが行っている介護が肯定されていくわけですし、他の従業員さんがどのような思いで日々業務に当たっているかが、明確になっていくわけですから。

約3か月を経て、経営計画書(A3用紙に一枚)が出来上がったのでした。

皆で考えた目標ですから、これは無視はできません。また、現場で判断に困ることがあれば、この経営計画書の内容に則り、判断ができます。更に、採用時に当社についての説明がしやすくなり、採用基準が明確になりました。

因みに現在の当社の経営理念は、以下になります。

利用者様の「自分らしく生きる」を支える活動を行う

「ありがとう」があふれる職場を提供する

何より、経営者として、方向性が明確になるとともに、一人歩きしない感覚が生まれます。

これは、本当にお勧めです。経営者だけではなく、是非、従業員さんも一緒に経営計画書を作成してみてください。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

2025年5月12日月曜日

たからの歩み(規則作成の難関)②

 さて、前回に引き続きの投稿です。

「働く人の幸せ」って何だろう?
そこから考えることにしました。

まずは、あいまいなルールをきちんとすることが必要です。

この時代、会社のルールについて、色々な質問を従業員さんから受けていました。「有給ってないのですか?」「この日休みたいのだけど・・・」などなど。これらの質問について、正直言って場当たり的な回答をしていました。

しかしながら、集団で何か行うものにはルールが必要です。そう、就業規則です。

ここはかなり苦労しました。改めて考えると、労働基準法もろくに知らなかったもので、勉強することから始め、他社の就業規則を参考にしながら、約半年かけて作成しました。もちろん当社独自の物です。最低限守らなければならない法律的な部分と、世間一般的に当たり前といわれる部分、様々なことを考慮しました。それにしてもルールを作るというのは、難しいなと改めて感じましたね。

まず、就業時間と休みについて。

従業員さんの意見を聞いてみると、やはり皆さん休みを大事にしたいということが良くわかりました。この頃から従業員さんのライフワークバランスを考えましたね。休むために働くのか、働くために休むのか、それは人それぞれですね。因みに大手企業を参考にするとろくなことになりません。例えば、慶弔休暇。法律的には必要ありません。しかしながら世間一般的には頂ける会社さんが多いですね。そんな感じで、実用に即して決めていったわけです。

そして有給休暇です。経営者として、有給休暇を与えることは守らなければならない義務です。しかし、それに対する私の認識が欠けていました。「うちのような小さな会社で、全員に法定通りの有給を与えていたら潰れてしまうわ」と考えていたのです。ダメです。コンプライアンスを重んじなければ健全な経営はできませんし、そこを従業員さんから突っ込まれると、言い返せません。かくして、有給休暇を法定通り与えられる仕組みを考えたのです。総じて経営者が精神的に成長することで、義務を果たせるようになります。もちろん勇気がいることですが、ここは大事なところです。

次に給与です。

この時、色々な求人誌を見て、世間一般的な介護職の給与を参考にしました。そうして、賃金テーブルを作成したのです。賃金テーブルに準じて給与を決定する。ある程度基準が必要ですので、わかりやすく保有資格で給与を分け、昇給する仕組みを作りました。また、残業についても法律に則り規定しました。

更に服務規程です。

結構大事でした。「・・・はしてはならない」、「責任の所在」など。
ここを明確に規定することで、「秩序の形成」ができたのです。できていない方には、就業規則のここに書いてあるので、厳守してくださいと注意ができる様になります。

細かいところを上げるとキリがありませんが、大きく見てそんなルールを作成しました。

ここで、うれしい誤算がありました。介護の処遇改善加算と雇用系の助成金です。当時の処遇改善加算は、あまり大きな額ではなかったと記憶しておりますが、従業員さん手取りを少しでも増やしてもらえるならと、獲得に取り組みました。内容を確認すると、ほとんど就業規則に書いてあることで網羅できていたのです。ですので、仕組みを作ることに関しては、あまり苦労をしませんでした。そして、結構就業規則を把握、遵守していると雇用系の助成金をいただけるケースがあります。自分自身で助成金の説明文を読み、入金されたときは、本当にうれしかったのを覚えています。

規則作成の難関は、規則を運用してからも続きます。細かいところの配慮がなされてなかったりするわけです。その都度、改正を重ねてきました。今でも、そのルールを運用しています。浸透すると「規則があって本当に良かった」と思えるようになります。それが、集団で何かを行う基礎となるのですね。

次回は、たからの歩みの中で、次なる難関について書いていきます。今回も最後までお読みいただきありがとうございました。