前回投稿からだいぶ間が空いてしまいました。
実は、私事、扁桃腺を切除する手術を受けまして、なかなか体調が安定しなかった今日この頃です。
さて、続きまして、たからの歩み第三弾です。
規則を作り、ルールが統一されたところで、経営者として何を聞かれても答えられる自信がつきました。次にすることは、働く方の目標を統一することです。
今回は、目標統一の難関を書いていきます。
前回、組織を作る上で重要なことは、目標を統一することであると書きました。とはいえ、毎日仕事をしていて、「今日からわが社は、日本一を目指していきます」のような抽象的な目標では、「へえ、そうなんだ、すごいね」といった感想で終わってしまいます。
働く方にとって、当社に所属しているということは、皆何らかの目的があるはずです。
この頃当社は、社員5名、パート職員10名で運営しておりました。
大前提として、仕事ですので、働いてサラリーを得ることは重要です。その他の目的は皆それぞれです。しかし、働きやすい、働き甲斐がある環境というのは、皆が求めるものですよね。その目的をかなえるために、私は、目標を統一することを考えました。
ここで初めて「経営計画書」を作りました。
普段経営をしていると、外部環境、内部環境の変化などにもまれて組織としての目標を見失いがちになります。
いわば、会社という小さなヨットで太平洋をさまよっているようなものです。従業員さんがオールを持ち、同じ方向に漕がなければ当然、ヨットはふらふらしてしまいます。やがて、従業員さんは気が付きます。このヨットは危ない、または、私はこのヨットには合わない。今のうちに違うヨットに乗り換えようと。
そうさせないように目標を統一し、皆が目指す方向性を決めるものが、経営計画書です。
経営計画書で最初に着手することが、「経営理念」を明文化することです。経営理念は、その組織の存在意義です。経営理念を作成した後は経営ビジョンを作成しました。ビジョンは、将来的に到達したい目標です。
そこから、社員の行動指針を作成して、第一弾経営計画書を作成したのです。
当社の場合、この一連の計画書作成を当時の社員5名全員で行いました。
これがとても良かった。
当時、「こんな感じで経営計画書を作成しますので、毎週水曜日に1時間残業して皆で考えましょう」と呼びかけました。最初は、あまり意見も出ず、「何やんの?早く帰りたいんだけど」といった雰囲気でしたが、初日の後半には、「普段自分たちがどのように利用者さんに接しているか」「この会社はこうなるべきなのではないか」といった前向きな発言が聞けるようになり、1時間があっという間に過ぎるという会議となったのです。
第2回、第3回と回数を重ねるうちに、従業員さんたちの業務に対する意識が変わっていきました。まさに自分たちが行っている介護が肯定されていくわけですし、他の従業員さんがどのような思いで日々業務に当たっているかが、明確になっていくわけですから。
約3か月を経て、経営計画書(A3用紙に一枚)が出来上がったのでした。
皆で考えた目標ですから、これは無視はできません。また、現場で判断に困ることがあれば、この経営計画書の内容に則り、判断ができます。更に、採用時に当社についての説明がしやすくなり、採用基準が明確になりました。
因みに現在の当社の経営理念は、以下になります。
利用者様の「自分らしく生きる」を支える活動を行う
「ありがとう」があふれる職場を提供する
何より、経営者として、方向性が明確になるとともに、一人歩きしない感覚が生まれます。
これは、本当にお勧めです。経営者だけではなく、是非、従業員さんも一緒に経営計画書を作成してみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿